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【翻字】
面山(めんざん)和尚
ひと口に 呑(のみ)たる水の 冷(つめ)た さを 人の問(とふ)とも いかゞ答(こた)へん
〇師名は瑞芳(ずいはう)号は面山肥後 熊本(くまもと)の人なり幼にして古峰(こほう) の遼雲(りやううん)和尚に投(とう)じて得度(とくど) す壮(そう)なるに及び諸方に偏参(へんさん) し又卍山(まんざん)和尚にひさしく随(ずい) 侍しせらるのち太源下(たいげんか)の法(はふ)を 嗣(つぎ)て若州の永福菴に住職(ぢうしよく) せらる明和六年九月十七日 化す寿八十六

【校訂本文】
 面山和尚
 一口に 呑みたる水の 冷たさを 人の問ふとも いかが答へん
 〇師、名は瑞芳、号は面山、肥後・熊本の人なり。幼にして、古峰の遼雲和尚に投じて、得度す。壮なるに及び、諸方に偏参し、又、卍山和尚に久しく随侍しせらる。後、太源下の法を嗣ぎて、若州の永福菴に住職せらる。明和六年九月十七日、化す。寿、八十六。

【語釈】
遼雲:遼雲古峰。現熊本市の曹洞宗寺院・流長院の僧。
得度:剃髪出家すること
偏参:遍参。禅僧が各地の師のもとを訪れ、修行してまわること。
卍山:卍山道白。江戸初期の曹洞宗の僧。
太源下:太源派。南北朝時代の曹洞宗の僧・太源宗真の流れを汲む門派。
永福菴:現福井市小浜市の曹洞宗寺院
明和六年:1769年

【解説】
 47人目は面山瑞芳です。紹介文はその経歴です。
 歌は、歌意は平易ですが、禅・仏教における含意は深長です。「水の冷たさ」は、悟道の気分の比喩なのでしょう。