鞍馬参(くらまゝいり)(二番目)

▲アト「この辺りの者でござる。今日(こんにち)は初寅でござる。いつも初寅には、鞍馬へ参詣致す。今日も参らうと存ずる。まづ、太郎冠者を呼び出し、この由申し付けう。と存ずる。
{と云ひて、常の如く呼び出す。同断。}
汝呼び出す、別の事でない。今日は、初寅ではないか。
▲シテ「誠に、今日は初寅でござる。
▲アト「いつも初寅には、鞍馬へ参る。当年も参らうと思ふが、何とあらう。
▲シテ「御嘉例の通り、お参りなされたが良うござりませう。
▲アト「それならば、道具を持て。と云へ。
▲シテ「畏つてござる。やいやい。頼うだお方が、鞍馬へ御参詣なさるゝ。道具を持て。と仰せらるゝ。ぢやあ{*1}。その由、申し上げう。申し上げまする。
▲アト「何事ぢや。
▲シテ「道具とは何の事ぢや。と申しまする。
▲アト「いや、こゝな者が。身が内にありながら、道具を知らぬか。弓なりとも鑓なりとも持て。と云へ。
▲シテ「畏つてござる。やいやい。御内(みうち)にありながら道具を知らぬか。弓なりとも鑓なりとも持て。と仰せらるゝ。ぢやあ。これも、尤ぢや。申し上げまする。
▲アト「何事ぢや。
▲シテ「弓はござれども、矢がござらぬ。鑓は、人の外を持つて通るは見ましたが、御内ではつひに見ぬ。と申しまする。
▲アト「しい。扨々、汝はものを声高(こわだか)に云ふ者ぢや。天下治まりめでたい御代に、長道具はいらぬものぢや。汝一人、供をせい。
▲シテ「畏つてござる。
▲アト「さあさあ、来い来い。
▲シテ「はあ。
▲アト「扨、何と思ふ。毎年(まいねん)毎年、相変らず参るといふは、めでたい事ではないか。
▲シテ「御意なさるゝ通り、御供の我ら如きまでも、足手息災で参詣致すと申すは、ひとへに多門天の御蔭でござる。
▲アト「それよそれよ。いや、何かと云ふ内に、参り着いた。
▲シテ「誠に、お参り着きなされてござる。
▲アト「まづ、御前(おまへ)へ向かはう。
▲シテ「一段と良うござらう。
{と云ひて、アト、「じやぐわんじやぐわん」と云ひて、鰐口を鳴らす。シテも同じく、扇にて打つ時、アト、払ひのけ、下に居て拝むなり。}
▲アト「太郎冠者。汝も拝まぬか。
▲シテ「もう、良うござる。
▲アト「扨、いつも宿坊へ寄れども、当年は、さる仔細あつて宿坊へは寄らぬ。身共はこれに通夜をする。汝はそれに起きて居て、東が白(しら)うだらば、起こせ。
▲シテ「心得ました。
{アト、通夜するなり。}
これはいかな事。内で遣ふが遣ひ足らいで、遥々(はるばる)の所を連れて来て、身共に起きて居よ。と云はるゝ。これが何と、起きて居らるゝものぢや。これは、何としたものであらうぞ。いや、致し様がござる。申し、申し。
▲アト「何事ぢや。
▲シテ「宿坊へは、お寄りなされませぬか。
▲アト「最前云うたを、何と聞いた。宿坊へは寄らぬ。と云ふに。汝はそれに起きて居て、東が白うだらば、起こせ。
▲シテ「心得ました。《笑》扨も扨も、面白い事ぢや。もそつと起こして、なぶらう。申し、申し。
▲アト「喧(かしま)しい。何事ぢや。
▲シテ「宿坊へお寄りなされずば、お寄りなされぬ。と申して、私が参りませうか。
▲アト「これはいかな事。汝を遣る程ならば、身共が行く。むゝ。さう云ふは定めて、伏せりたい。といふ事であらう。汝もそれにまどらうで、東が白うだらば、起こせ。
▲シテ「畏つてござる。
{常の如く詰める。}
これを聞かうためばかりぢや。さらば、身共もまどろまう。
{と云ひて、通夜をする。}
はあはあ。あら、ありがたや。しばらく睡眠(すいめん)の内に、多門天の御福を下された。扨も扨も、ありがたい事ぢや。
{と云ひて、扇をひろげて拝む。}
いや、東が白うだ。頼うだ人を起こさう。申し、申し。
▲アト「何事ぢや。
▲シテ「東が白みました。
▲アト「誠に、東が白うだ。
{と云ひて、扇ひらき、拝むなり。}
追つ付け下向せう程に、さあさあ、来い来い。
▲シテ「心得ました。
▲アト「扨、何と、当年も大参りではなかつたか。
▲シテ「御意なさるゝ通り、大籠りでござりました。
▲アト「扨、夜半の頃でもあらう。汝が声で、何やらわつぱと云うたが、あれは、何であつた。
▲シテ「それは、私ではござりますまい。誰(た)そ、余の者の声とお聞き違へなされたものでござりませう。
▲アト「いやいや。幼少より召し遣ふ汝が声と、余の者の声と聞き違ふ事ではない。確かに汝であつた程に、隠さずとも、ありやうに云へ。
▲シテ「扨は、お聞きなされたが定(じやう)でござるか。
▲アト「成程、聞いた。
▲シテ「それならば、申しませう。夜前夜半の頃でもござらうか、八十余りの老僧が、紅(かう)の衣に紅の袈裟、皆水晶(みなずいしやう)の珠数をつまぐり、鳩の杖にすがらせられて、汝、年月(としつき)主(しゆ)の供をして歩みを運ぶ事、神妙に思し召す。遠う下されうを、何かと御延引なつた。今こそ取らする。とあつて、福ありのみを下されてござる。
▲アト「それは、汝にか。
▲シテ「左様でござる。
▲アト「暫くそれに待て。
▲シテ「畏つてござる。
▲アト「これはいかな事。身共に下されさうな御福を、太郎冠者にお取らしやつた。何とぞして、この方へ取りたいものぢやが。いや、致し様がござる。やいやい、太郎冠者。この方にも、めでたい事があるわ。
▲シテ「それは、いかやうな事でござる。
▲アト「様子は、似た様な事ぢや。夜前夜半の頃でもあらう、八十ばかりの老僧が、紅の衣に紅の袈裟、皆水晶の珠数をつまぐり、鳩の杖にすがらせられて、汝、年月歩みを運ぶ事、神妙に思し召す。遠う下されうを、何かと御延引なつた。今こそ取らす。とあつて、福ありのみを下された。
▲シテ「それは、主従ともに、おめでたい事でござる。
▲アト「則ち、汝に持たせて置く。路次で受け取れ。との御事ぢや。急いで渡せ。
▲シテ「これは、迷惑でござる。御前へ下さるゝ御福ならば、直(ぢき)に下されさうなものでござる。これは、私へ下された御福でござるによつて、進ずる事はなりませぬ。
▲アト「でも、多門天の仰せられた様にせい。
▲シテ「これは、どうござつても、なりませぬ。
▲アト「扨はおのれは、しかと渡さぬか。
{と云ひて、そりを打ち、詰める。シテ、止める。}
▲シテ「まづ、お待ちなされませ。
▲アト「何と、待てとは。
▲シテ「重ねて、多門天の仰せられた事を、お聞きなされましたか。
▲アト「いゝや、何も聞かなんだ。
▲シテ「もし、人に福を渡さば、福渡しといふ事をして渡せ。と仰せられてござる。これは、お聞きなされませう。
▲アト「その様な事は、かつて聞かなんだ。してそれは、難しい事か。
▲シテ「別に、難しい事ではござらぬ。鞍馬の大悲多門天の、御福を主(しゆ)殿に、参らせたりや、参らせた。と申せば、たばつたりや、たばつた。と仰せられて、受け取らせらるゝ分の事でござる。
▲アト「それは、心安い事ぢや。受け取らう程に、急いで渡せ。
▲シテ「畏つてござる。鞍馬の大悲多門天の御福を、主殿に参らせたりや、参らせた。
▲アト「してこれは、いつ頃云ふ事ぢや。
▲シテ「置いて、明後日(あさつて)あたりが良うござらう。
▲アト「さう云ふは、遅い。といふ事か。
▲シテ「いかないかな。遅いとも早いとも、云はるゝ事ではござらぬ。
▲アト「それならば今度は、言葉の下から受け取らう程に、急いで渡せ。
▲シテ「心得ました。鞍馬の大悲多門天の御福を、主殿に参らせたりや、参らせた。
▲アト「たばつた、たばつた、たばつた。
▲シテ「あゝ、喧(かしま)しや、喧しや。その様に忙(せは)しう仰せられて、何と、御福が渡るものでござる。最前の遅いと、只今の早いとの間(あひだ)を、左右小拍子にかゝつて受け取らせらるゝ事は、なりませぬか。
▲アト「左右小拍子は、身が得物(えもの)ぢや。受け取らう程に、急いで渡せ。
▲シテ「畏つてござる。
{*2}鞍馬の大悲多門天の、御福を主殿に、参らせたりや参らせた。
▲アト「たばつたりや、たばつた。
▲シテ「多門天の、御福を主殿に、参らせたりや参らせた。
▲アト「たばつたりや、たばつた。
▲シテ「御福を主殿に、参らせたりや参らせた。
▲アト「たばつたりや、たばつた。
▲シテ「参らせた。
▲アト「たばつた。
▲シテ「参らせた。
▲アト「たばつた。
▲シテ「申し、主殿。おめでたい事がござる。
▲アト「それは、何事ぢや。
▲シテ「只今の御福は、こなたの御蔵へ、とうど納まつてござる。
▲アト「それこそめでたけれ。行(い)て休め。
{と云ひて、常の如く留めて、主より先へ入るなり。}

校訂者注
 1:「ぢやあ」は、不詳。或いは「何ぢやあ」の略か。
 2:底本、ここから「たばったりやたばつた(但し、三度目の)」まで、傍点がある。

底本:『和泉流狂言大成 第三巻』(山脇和泉著 1918年刊 国会図書館D.C.

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鞍馬参(クラママイリ)(二番目)

▲アト「此辺りの者で御座る、今日は初寅で御座る、いつも初寅には鞍馬へ参詣致す、今日も参らうと存ずる、先太郎冠者を呼出し、此由申し付けうと存ずる{と云ひて如常呼出す同断}汝呼出す別の事でない、今日は初寅ではないか▲シテ「誠に今日は初寅で御座る▲アト「いつも初寅には鞍馬へ参る、当年も参らうと思ふが何と有う▲シテ「御嘉例の通り、お参り被成たがよう御座りませう▲アト「夫ならば道具をもてといへ▲シテ「畏つて御座る、やいやい頼うだお方が、鞍馬へ御参詣被成るゝ、道具をもてと仰らるゝ、じやあ、其由申し上う、申上まする▲アト「何事ぢや▲シテ「道具とは何の事ぢやと申しまする▲アト「いや爰な者が、身が内にありながら道具を知らぬか、弓なり共鑓なりとももてといへ▲シテ「畏つて御座る、やいやい御内にありながら道具を知らぬか、弓なりとも鑓なりとももてと仰せらるゝ、じやあ、是も尤ぢや、申上まする▲アト「何事ぢや▲シテ「弓は御座れ共矢が御座らぬ、鑓は人のそとを持つて通るは見ましたが、御内ではついに見ぬと申しまする▲アト「しい、扨々汝は物をこわ高にいふ者ぢや、天下納まり目出たい御代に、長道具はいらぬ者ぢや、汝一人供をせい▲シテ「畏つて御座る▲アト「さあさあこいこい▲シテ「はあ▲アト「扨何と思ふ、毎年々々相変らず参るといふは、目出たい事ではないか▲シテ「御意被成るゝ通り、お供の我等如きまでも、足手息災で参詣致すと申すは、ひとへに多門天のお陰で御座る▲アト「夫よ夫よ、いや何かといふ内に参りついた▲シテ「誠にお参りつき被成て御座る▲アト「先お前へ向はう▲シテ「一段とよう御座らう{と云ひてアトじやぐわんじやぐわんと云ひて鰐口をならすシテも同く扇にて打つ時アト払ひのけ下に居て拝むなり}▲アト「太郎冠者、汝もおがまぬか▲シテ「もうよう御座る▲アト「扨いつも宿坊へよれ共、当年は去る仔細あつて宿坊へはよらぬ、身共は是に通夜をする、汝は夫に起きて居て、東がしらうだらばおこせ▲シテ「心得ました{アト通夜するなり}{*1}是はいかな事、内で遣うがつかひたらいで、はるばるの所をつれて来て、身共に起きてゐよといはるゝ、是が何と起きてゐらるゝものぢや、是は何としたものであらうぞ、いや致し様が御座る、もうしもうし▲アト「何事ぢや▲シテ「宿坊へはおより被成ませぬか▲アト「最前いふたを何ときいた、宿坊へはよらぬといふに、汝は夫に起て居て、東がしらうだらばおこせ▲シテ「心得ました《笑》{*2}扨も扨も面白い事ぢや、最卒都おこして嬲らう、もうしもうし▲アト「かしましい何事ぢや▲シテ「宿坊へおより被成ずば、おより被成ぬと申して私が参りませうか▲アト「是はいかな事、汝をやる程ならば身共が行く、むゝ、さう云ふは定めてふせりたいといふ事で有う、汝も夫にまどらうで、東がしらうだらばおこせ▲シテ「畏つて御座る{如常つめる}{*3}是をきかうためばかりぢや、さらば身共もまどろもう{と云ひて通夜をする}はあはあ、荒有難や、しばらくすいめんの内に、多門天の御福を下された、扨も扨も有難い事ぢや{と云ひて扇をひろげてをがむ}{*4}いや東が白うだ、頼うだ人をおこさう、もうしもうし▲アト「何事ぢや▲シテ「東がしらみました▲アト「誠に東がしらうだ{と云ひて扇ひらきをがむなり}{*5}追付下向せう程に、さあさあこいこい▲シテ「心得ました▲アト「扨何と、当年も大参りではなかつたか▲シテ「御意被成るゝ通り、大籠りで御座りました▲アト「扨夜半の頃でも有う、汝が声で何やらわつぱといふたが、あれは何で有つた▲シテ「夫は私では御座りますまい、たそ余の者の声とお聞違へなされた物で御座りませう▲アト「いやいや幼少より召し遣う汝が声と余の者の声と聞き違う事ではない、慥に汝であつた程に、かくさずとも有りやうに言へ▲シテ「扨はお聞きなされたが定{*6}で御座るか▲アト「成程聞いた▲シテ「夫ならば申しませう、夜前夜半の頃でも御座らうか、八十余りの老僧が紅の衣に紅の袈裟、皆水晶の珠数をつまぐり、鳩の杖にすがらせられて、汝年月主の供をしてあゆみを運ぶ事、神妙に思召す、遠う下されうを何かと御延引なつた、今こそとらするとあつて、福ありのみを下されて御座る▲アト「夫は汝にか▲シテ「左様で御座る▲アト「しばらく夫にまて▲シテ「畏つて御座る▲アト「是はいかな事、身共に下されさうな御福を、太郎冠者におとらしやつた、何卒して此方へ取りたい物ぢやが、いや致し様が御座る、やいやい太郎冠者、此方にも目出たい事があるわ▲シテ「夫はいか様な事で御座る▲アト「様子は似た様な事ぢや、夜前夜半の頃でもあらう八十ばかりの老僧がかうの衣にかうの袈裟、皆水晶の珠数をつまぐり、鳩の杖にすがらせられて、汝年月あゆみを運ぶ事神妙に思召す、遠う下されうを何かと御延引なつた、今こそとらすと有つて、福ありのみを下された▲シテ「夫は主従共に御目出度い事で御座る▲アト「則ち汝にもたせてをく、路次{*7}で受取れとのお事ぢや、急いで渡せ▲シテ「是は迷惑で御座る、お前へ下さるゝ御福ならば、直に下されさうな物で御座る、是は私へ下された御福で御座るに依つて、進ずる事はなりませぬ▲アト「でも多門天の仰せられた様にせい▲シテ「是はどう御座つてもなりませぬ▲アト「扨はおのれはしかと渡さぬか{と云ひてそりを打つめるシテ留る}▲シテ「先お待ち被成ませ▲アト「何とまてとは▲シテ「重て多門天の仰られた事をおきゝ被成ましたか▲アト「いゝや何もきかなんだ▲シテ「若し人に福を渡さば、福わたしといふ事をして渡せと仰せられて御座る、是はおきゝ被成ませう▲アト「その様な事は曽てきかなんだ、して其はむつかしい事か▲シテ「別に六ケ敷い事では御座らぬ、鞍馬の大悲多門天の、御福を主殿に、参らせたりや参らせたと申せば、たばつたりやたばつたと仰せられて、請けとらせらるゝぶんの事で御座る▲アト「夫は心易い事ぢや、受取らう程に急いで渡せ▲シテ「畏つて御座る、鞍馬の大悲多門天の、御福を主殿に、参らせたりや参らせた▲アト「して是はいつ頃いふ事ぢや▲シテ「置いてあさつてあたりがよう御座らう▲アト「さう云ふは遅いといふ事か▲シテ「いかないかな遅イ共早いともいはるゝ事では御座らぬ▲アト「夫ならばこんどは、言葉の下から受取らう程に、急いで渡せ▲シテ「心得ました、鞍馬の大悲多門天の、御福を主殿に、参らせたりや参らせた▲アト「たばつたたばつたたばつた▲シテ「あゝかしましやかしましや、其様にせはしう仰せられて、何と御福が渡る者で御座る、最前の遅いと只今の早いとの間を、左右小拍子にかゝつて、受取らせらるゝ事は成ませぬか▲アト「左右小拍子は身が得物ぢや、受取らう程に急いで渡せ▲シテ「畏つて御座る、鞍馬の大悲多門天の御福を主殿に。参らせたりや参らせた▲アト「たばつたりやたばつた▲シテ「多門天の。御福を主殿に。参らせたりや参らせた▲アト「たばつたりやたばつた▲シテ「御福を主殿に参らせたりや参らせた▲アト「たばつたりやたばつた▲シテ「参らせた▲アト「たばつた▲シテ「参らせた▲アト「たばつた▲シテ「申し主殿、御目出度い事が御座る▲アト「夫は何事ぢや▲シテ「唯今の御福は、こなたの御蔵へとうど納つて御座る▲アト「夫こそ目出たけれ、いてやすめ{と云ひて如常留めて主より先へ入るなり}

校訂者注
 1・3・4:底本、全て「▲シテ「」がある(全て略)。
 2:底本の「笑ふ」は、ト書きと同じ大きさの活字で縦一行書き。
 5:底本、全て「▲アト「」がある(全て略)。
 6:底本は、「誠(じやう)」。
 7:底本は、「路士(ろし)」。