校訂西鶴織留(1927年刊)WEB目次

西鶴織留本朝町人鑑 目録一
一 津の国の隠れ里
四千七百目は聞き耳の徳  上々吉諸白大明神
二 品玉とる種の松茸
謡の受け売り庄屋殿不機嫌  灰も積もりて山となる小判
三 古帳よりは十八人口
嫁とる時から浅葱着る物  提灯に釣鐘かけ合はぬ事
四 所は近江蚊帳女才覚
数百人はごくむ千貫松  勢田に馬はあれど浪人心

西鶴織留本朝町人鑑 目録二
一 保津川の流れ山崎の長者
仕合せと猿の口より金目貫  商ひの元手に片木{*1}一枚
二 五日帰りに御袋の意見
梅は二代も生れど悲しきは老母  国に広がる一巻の唐織
三 今が世の楠の木分限
無用の七つ道具  元手減らさぬ評判
四 塩売りの楽介
縞の財布書き付け相違無し  隠れなき都の聖人
五 当流の物好き
猩々変じて出るめでたき御代  世間に隠れなき小川屋の流れ

西鶴織留世の人心 目録三
一 引く手になびく狸婆
算用無しの預かり手形  御前に正月の夜遊び
二 芸者は人をそしりの種
六月に雪降らすも不思議にあらず  今の世のはやり俳諧も一興
三 色は当座の無分別
三匁惜しみの千貫目知らず  悲しき時の売り物
四 何にても智恵の振り売り
毎年師走の働き男  猫の蚤取り手替はり

西鶴織留世の人心 目録四
一 家主殿の鼻柱
心から九度の宿替  別れを歎く中の喧嘩
二 命に掛けの乞ひ所
心を付くる絵馬医者  我も人も子に迷ふ世上
三 諸国の人を見知るは伊勢
千人前の膾{*2}焼物  疑はれたる長崎の心根

西鶴織留世の人心 目録五
一 只は見せぬ仏の箱
丹後国切戸の文殊に参詣  世につれて変はるは人の美形
二 一日暮らしの中宿
世の定めとて三月五日九月五日  猫は仕着せなしの奉公の身
三 具足兜も質種
葎まじりの伏見の里  心なき商売人の普請

西鶴織留世の人心 目録六
一 官女の移り気
世につれての姿見の鏡  若菜そろへるは男おもひ
二 はやり笠のかづき物
世の賢き時よい事ばかりはさせず  心のつかぬ所旦那殿の無分別
三 子を思ふ親仁
世の人は笑ふとも竹箒槍  乳母いよいよ我が儘言ひ次第
四 千貫目の時心得た
世は皆合はぬ算用して見よ  銀は家質で貸すべき事

校訂者註
 1:底本は、「片(へぎ)」。『西鶴織留』(1993)語釈に従い改めた。
 2:底本は、「鯰(なまず)」。『西鶴織留』(1993)語釈に従い改めた。


校訂懐硯(1927年刊)WEB凡例

  1:底本は『近代日本文学大系 第三巻 井原西鶴集』(国民図書株式会社編輯発行 1927年刊 国会図書館デジタルコレクション)です。
  2:校訂の基本方針は「本文を正確にテキスト化しつつ、現代の人に読みやすくする」です。
  3:底本のふりがなは全て省略し、底本の漢字は原則現在(2025年)通用の漢字に改めました。
  4:繰り返し記号(踊り字)、合字(合略仮名)等は、漢字一字を繰り返す「々」を除き、原則文字表記しました。
  5:句読点、濁点半濁点および発話を示す鍵括弧は適宜修正、挿入し、改行も適宜しています。
  6:かなづかい、送り仮名は、文語文法に準拠し、適宜改めました。
  7:校訂には『日本永代蔵 世間胸算用 西鶴織留』(野間光辰校注 岩波書店 1991)、『西鶴織留 決定版 対訳西鶴全集5』(麻生磯次、冨士昭雄著 明治書院 1993)を参照しました。
  8:底本本文の修正のうち、必要と思われるものは校訂者注で示しました。但し、以下の漢字は原則として、他の漢字あるいはかな表記に変更しました。

漢字表記変更一覧

複数篇にわたるもの(五十音順 但し現代仮名遣い)

ア行
 明く→開く・空く 跡→後 碓→石臼 壱→一 入る→要る・煎る 偽→嘘 中→内 移す・移る→写す・映る 産まる→生まる 扇子→扇 発る→起こる 各→各々
カ行
 借す→貸す 変はる・替はる→替はる・変はる 蚊屋→蚊帳 碓→唐碓 傘→唐傘 闇し→暗し 気色→景色 下種→下衆 棋→碁 小性→小姓 火燵→炬燵 比→頃
サ行
 拾→十 荘屋→庄屋 居う→据う 椙→杉 数珠→珠数 男子・倅子→倅
タ行
 慥か→確か 立つ→経つ 中→宙 抓む→掴む 舂く→搗く 釣る→吊る
ナ行
 直す・直る→治す・治る 中→仲 詠む→眺む 悪し・悪む→憎し・憎む
ハ行
 鉄漿→歯黒 祖母→婆 疋→匹 隙→暇 二たび→再び 不便→不憫
マ・ヤ・ラ・ワ行
 見世→店 参詣づ→詣づ 本・許→元 鬠→元結 資本・資→元手 屋→家 内衣→湯具 娌→嫁

上記以外(篇毎 登場順)

 目次 帚→箒
 序 闕く→欠く 游泥→汚泥 某→何がし
 1-1 八木→米 物→者 男子→息子 義→儀 新座池→新在家 大金貝→大金書 筒→胴 妾→手かけ 嫁子→嫁御
 1-2 順ふ→従ふ 稷→黍 豕→亥の子 焼く→焚く 十二月→師走
 1-3 角→隅
 1-4 鎰→鍵 御座→茣蓙 斗る→量る 食→飯 女夫→夫婦 姨→叔母
 2-1 木ずゑ→梢 船人→船頭 丸→弾 首→頭
 2-2 借人→借り手 形気→気質 旱→日照り 廻る→巡る
 2-3 利相→利合 竟に→終に
 2-4 面→表 島→縞 帰る→返る
 2-5 摩づ→撫づ 立田川→龍田川 主人→主
 3-1 費ふ→使ふ 利→理 目がね→眼鏡
 3-2 花車→華奢 囃→囃子
 3-3 古妻→勝間
 3-4 定木→定規 立付→裁着
 4-1 阿太子→愛宕 媒鳥→囮 閑か→静か 割く→裂く
 4-2 天→空 拍つ→打つ 初む→始む 風→風邪 轆杓→六尺 薬師→医師
 4-3 道行→同行 引く→弾く 馬士→馬子 率爾→卒爾 小幡→小俣 海道→街道 盗→盗人
 5-1 各別→格別 愚智→愚痴 歩行→歩み
 5-2 俗生→俗姓
 5-3 艗→舳先 男→雄
 6-1 公家→高家 鉄→金
 6-3 嫗→乳母 睪→横目 素湯→白湯
 6-4 越度→落ち度

 なお、底本には現代では差別的とされる表現がありますので、その点、ご注意ください。

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