【翻字】
おやせんぞ なまとふらひに するならはむくゐ有べき 世中の人
おやせんぞ なまとふらひに するならはむくゐ有べき 世中の人

遠きをおふは孝 のおはり也まつる 事いますがごと く至誠をつくす を礼とするは人の 道なりこゝにおい てぶさたなる人 万端の無道(ぶだう)心底 おしはかられてお そろし冥罰 のがるべからず
【通釈】
親や先祖の供養をいい加減にするならば、その報いはあるに違いない、世の中の人には。
遠い先祖を追善供養するのは孝の終着点である。親や先祖を祀るのを、この世にいらっしゃるのと同じように真心を尽くすのを礼と考えるのは、人として当然の道である。だから、いい加減な供養しかしない人は、これ以外の何もかもが人の道に外れている(に違いなく、)その心の内が推測されて恐ろしい。神罰からは逃れられないだろう。
【語釈】
・なま…いいかげんな。中途半端な。
・遠きを追ふ…遠い祖先の恩徳を追い思う事。『論語』学而篇に見える言葉。
・孝の終わり…孝行の終着点。『孝経』開宗明義章に見える言葉。
・至誠…きわめて誠実なこと。まごころ。
・ぶさた…怠けること。おろそかにすること。
・万端…ある事についてのあらゆる事柄・方法。
・無道…人の道にはずれること。非道。
・心底…心の底。心の奥で思っていること。
・冥罰…神仏が人知れず下す罰。天罰。
・遠きを追ふ…遠い祖先の恩徳を追い思う事。『論語』学而篇に見える言葉。
・孝の終わり…孝行の終着点。『孝経』開宗明義章に見える言葉。
・至誠…きわめて誠実なこと。まごころ。
・ぶさた…怠けること。おろそかにすること。
・万端…ある事についてのあらゆる事柄・方法。
・無道…人の道にはずれること。非道。
・心底…心の底。心の奥で思っていること。
・冥罰…神仏が人知れず下す罰。天罰。
【解説】
第九十三首目は、「先祖供養を心を込めてする」ことの重要性について詠んでいると、注釈は説明しています。絵は、仏壇に香を供える二人の男性の姿を描いています。

(底本:『世中百首絵鈔』(1835年刊。三重県立図書館D.L.))