校訂評釈本朝二十不孝(1947年刊)WEB目次
本朝二十不孝 目録
巻一
一 今の都も世は借物 京に悪所銀の借次屋
二 大節季にない袖の雨 伏見に内証掃ちぎる竹箒屋
三 跡の剥たる嫁入長持 加賀に美人絹屋
巻二
一 我と身を焦す釜が淵 近江に悪い者の寄合屋
二 旅行の暮の僧にて候 熊野に娘やさしき草の屋
三 人はしれぬ国の土仏 伊勢に浮浪の釣針屋
巻三
一 娘盛りの散桜 吉野に恥をさらせし葛屋
二 先斗に置て来た男 堺にすつきりと仕舞たや
三 心をのまるる蛇の形 宇都の宮に欲のはなれぬ漆屋
巻四
一 善悪の二つ車 広島に色狂ひの棒組屋
二 枕に残す筆の先 土佐に身を削る鰹屋
三 木蔭の袖口 越前にちりちりの糠屋
巻五
一 胸こそ踊れ此盆前 筑前に浮世にまよふ六道辻屋
二 八人の猩々講 長崎に身をよごす墨屋
三 無用の力自慢 讃岐に常の身持ならば長生の丸亀や
校訂評釈本朝二十不孝(1947年刊)WEB凡例
1:底本は『校訂評釈西鶴全集 第一巻(1947年刊)』(藤村作校訂 至文堂 1947年刊 国会図書館デジタルコレクション)です。
2:校訂の基本方針は「本文を正確にテキスト化しつつ、現代の人に読みやすくする」です。
3:底本のふりがなは全て省略し、底本の漢字は原則現在(2025年)通用の漢字に改めました。
4:繰り返し記号(踊り字)、合字(合略仮名)等は、漢字一字を繰り返す「々」を除き、原則文字表記しました。
5:句読点、濁点半濁点および発話を示す鍵括弧は適宜修正、挿入し、改行も適宜しています。
6:かなづかい、送り仮名は、文語文法に準拠し、適宜改めました。
7:校訂には『新編日本古典文学全集67』(松田修校注・訳 小学館 1996)、『本朝二十不孝 決定版 対訳西鶴全集10』(麻生磯次、冨士昭雄著 明治書院 1993)を参照しました。
8:本文は底本全文を、【訳】【釈】は適宜抜粋しました。
9:底本本文の修正のうち、必要と思われるものは校訂者注で示しました。但し、以下の漢字は原則として、他の漢字あるいはかな表記に変更しました。
漢字表記変更一覧
複数篇にわたるもの(五十音順 但し現代仮名遣い)
ア行
明く→空く・開く 跡→後 植ふ・値ふ→逢ふ 丸雪→霰 碓→石臼 団→団扇 姥→乳母 懼ろし→恐ろし 駭く→驚く 各→各々 姥・姨→伯母 表屋→母屋
カ行
海道→街道 貌・皃→顔 鎰・鑰→鍵 各別→格別 陰・影→蔭 借す→貸す 挊→稼ぎ 碓→唐臼 骸体・骸→身体 義・儀→議・儀 奇麗→綺麗 腐す→崩す 闇し→暗し 比→頃サ・タ行
噪ぐ→騒ぐ 執行→修行 身体→身代 直→素直 刹なし→切なし 先生→前生 撫育→育つ 焼く→焚く・炊く 徒・無直→只 中→宙 挑灯→提灯 突く→搗く 殿→天ナ・ハ行
中→仲 詠む→眺む 啼く→泣く 抛ぐ→投ぐ 悪む→憎む 廿→二十 袒く→働く 咄→話 独り→一人 隙→暇 二たび・二度→再び 不便→不憫 讃む→褒むマ・ヤ・ラ・ワ行
見世→店 村→叢 順る→巡る 本→元 檰→木綿 艶し→優し 弥郎→野郎 娌・娵→嫁上記以外(篇毎 登場順)
目次 㓟ぐ→剥ぐ 改ふ→変ふ 南良→奈良
序 笋→筍
1-1 気色→景色 年→歳 友→共 鑿る→掘る 真那板→俎板 井楼→蒸籠 湧かす→沸かす 奇→綺 大臣→大尽 入る→要る 旁々→方々 素湯→白湯
1-2 角→隅 猛し→逞し 卜む→占む 聚む→集む 相坂→逢坂 暗む→眩む
1-3 懐し→可愛し 午角→互角 昵み→馴染 疾む→病む 替はる→変はる
1-4 形気→気質 匕→跳ね 基→元手 何某→何がし 設く→儲く 可惜し→可笑し 憔がる→焦がる 競ぶ→並ぶ
2-1 鏐→黄金 穽る→掘る 翁→長 蚤む→速む 軟→柔 取手→捕り手 衢→巷 放す→外す 毀す→崩す 炬→松明 怨→仇 苛責→苛む 舳向→舳先 昼中→白昼 手便→手立て 野等→野良 詐る→騙る 伝受→伝授 煎る→煮る
2-2 妻→褄 長卿し→大人し 進らす→参らす 傘→唐傘 縹る→辿る 困し→苦し 棉→綿 謬る→誤る 健→健気
2-3 蜑→海人 手祐→助かり 鉱→粗金 竭す→尽くす 差→分かち 卅→三十 扱む→酌む 腥し→生臭し 結ぶ→掬ぶ 詫ぶ→侘ぶ 緊し→厳し 釣る→吊る 舳→舳先
2-4 辱→恥 滅法→滅亡 跡識→跡職 艇→舟 訃音→告ぐ 俤→面影
3-1 曝す→晒す 算ふ→数ふ 祖母→婆 養介→厄介
3-2 境→堺 浦山し→羨まし 砲→鋲 直→値 挟気→吝き 心実→真実 虚→空 帰す→返す 食→飯 分野→有様 放埓→暴る
3-3 琉黄→硫黄 破る→割る 抓む→掴む
3-4 嶋→縞 偽→嘘 同前→同然 有→或る 打つ→討つ
4-1 能し→良し 仕形→仕方 嘘く→吹く 念頃→懇ろ 牢人→浪人 夕部→夕
4-2 猟→漁 懲らす→凝らす 閏纏→寝間着懸く→駆く 両→二人 邪見→邪慳
4-3 蚊屋→蚊帳 鼻口→嬶 雷神鳴→雷
4-4 単→一重 勢→背 見とむ→認む
5-1 子→実 柯→殻 玉→魂 手束→束ぬ 介抱→育む 帯く→履く 懐く→抱く 子→御
5-2 椙→杉 差す→刺す 白眼→睨む
5-3 段子→緞子
5-4 付く→着く 脇指→脇差 穢る→汚る 如在→如才 沈む→静む 倡ふ→伴ふ 向ふ→迎ふ 修む→納む 朶→枝
なお、底本には現代では差別的とされる表現がありますので、その点、ご注意ください。
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